Amazonでは、特定のカテゴリーやブランド商品を出品する際に「出品許可申請」が必要です。
そして多くの人が詰まるのが、申請で提出する「請求書」。
「請求書が用意できない」または「請求書はあるのに、提出用として適切な形になっておらず却下される」——多くの人はこの2パターンのどちらかで止まります。
本記事では、数多くの成功事例をもとに、出品申請を通過するための情報を提供します。
提出用の請求書テンプレ(ひな形)を配布し、申請手順、通過率を上げる申請のコツ、却下されたときの修正・再提出までを1本にまとめました。
特に請求書で詰まっているなら、本記事を「通過しやすい形に整える手段」として活用してください。
Amazon出品許可申請とは
Amazonでは、特定のカテゴリーやブランド、もしくは個別の商品を出品する際に、事前に「出品許可申請(出品許可)」が必要になる場合があります。
申請が必要な商品は、許可が下りるまで出品できません。
申請が必要になるパターン
出品許可申請が必要になるパターンは以下の3つです。
- 制限対象カテゴリー
- 出品許可が必要なブランド
- 個別の商品
制限対象カテゴリー
規制や安全性の観点から審査が入りやすいカテゴリーでは、出品前に許可が必要になることがあります。
具体的には、以下のサブカテゴリーに当てはまる商品を出品する場合には、出品許可申請が必要です。
- カー&バイク用品
- ビューティ
- 服&ファッション小物
- 食品&飲料
- ヘルスケア&パーソナルケア
- ジュエリー
- 旅行かばん&トラベル用品
- シューズ・ハンドバッグ・サングラス
- 腕時計
出品許可が必要なブランド
ストアで販売される商品が安全かつ正規品であることを確実にするため、一部のブランドの商品を販売するためには、出品許可が必要です。
どのようなブランドの商品が出品許可の対象になるかというと、世の中に広く知られているブランドの多くが該当します。
実務上は、ノーブランド品やほぼノーブランドに近い知名度のブランド以外では、出品申請が必要になるケースが非常に多いと考えて差し支えありません。
個別の商品
特定のカテゴリやブランドの商品ではなくても、ASIN単位で出品許可が必要な場合があります。
カテゴリやブランドの制限と違い、ASIN単位の制限は一覧で把握しづらいため、出品画面で申請表示が出たら、その商品は申請が必要と判断するのが確実です。
申請が必要か確認する方法
セラーセントラルのメニューから「カタログ」>「商品登録」へと進みます。
検索窓に、出品したい商品の「商品名」「JANコード」「ASIN」などを入力して検索します。

コンディション(新品、中古など)を選択した後、「この商品を出品する」ボタンが表示される場合は、申請不要です。
一方、以下の画像のように、「出品を申請」ボタンが表示される場合には、出品許可申請が必要になります。

新規商品の場合
Amazonのカタログに存在しない新規商品の場合は、類似商品を検索することで、制限の可能性を把握できます。
例えば、新しいスキンケア製品を出品する場合は、同じカテゴリーの既存商品を検索し、「出品許可を申請」というステータスが表示されれば、新規商品も同様に申請が必要と判断できます。
複数の申請が必要な場合
一つの商品に対して、複数の出品許可申請が必要になることもあります。
例えば、コカ・コーラを出品する場合、サブカテゴリー「食品&飲料」とブランド名「Coca-Cola」の2つの出品許可申請が必要です。

このように、カテゴリーとブランドの両方で制限がかかっている場合は、それぞれの申請を個別におこないます。
申請に必要な書類の準備
現在の申請では、基本的に求められるのは、「商品の購入に対して、メーカーまたは販売業者が発行した納品書または領収書1通以上」です。
ただし、商品や状況によっては、以下のものが要求されることがあります。
- 商品のすべての側面を撮影した鮮明な写真
- ブランドの販売許可書(該当する場合)
- 安全性に関する証明書(必要な場合)
請求書の要件
請求書は、申請の信頼性を大きく左右する最重要書類です。
以下の点に注意して準備してください。
- 180日以内に発行された請求書
- 出品用アカウントの情報と一致する名前と住所を入力すること
- メーカーまたは販売業者の名前と住所が含まれていること
- 合計10点以上の商品の購入を明記すること
- 小売業者の領収書は不可
- 見積もり請求書や発注書は不可
- 提出形式はPDFまたはJPEGなどの書き換え不可能な形式
上記で特に気を付けないといけないのが、「小売業者の領収書は不可」という点です。
正規の卸売業者またはメーカーから仕入れた商品でないと、現在のAmazonでは出品許可は下りないということです。
請求書テンプレート
出品許可申請の要件を満たす請求書テンプレートを作成しました。
取引先が請求書を発行してくれたものの、出品申請の要件を満たさない場合には、こちら側からこのテンプレートを提供し、再発行してもらうといいでしょう。


これらのEXCELファイルを編集した後、PDF形式で出力するといいです。
なお英語版は、受け取り側(あなた)の住所をあえて 日本語表記 にしています。これは、Amazonの出品者情報と請求書の内容がズレるリスクを減らすためです。
英語請求書の中に日本語が混ざっていても、それ自体が問題になるわけではありません。むしろ重要なのは、Amazonに登録している情報と一致していることです。
出品申請の具体的な手順
出品したいブランドもしくはカテゴリーの商品を検索します。
「カテゴリー」または「ブランド名」の出品申請ページへと進み、要件を満たす請求書を提出します。
連絡がつくメールアドレスと電話番号を入力して送信すると審査手続きが完了です。
問題がなければ出品許可が下ります。
STEP1.商品の検索
セラーセントラルのメニューから「カタログ」>「商品登録」へと進みます。
出品したいブランドもしくはカテゴリーの商品より、「出品を申請」へと進みます(この商品を出品するボタンが表示される場合は申請不要です)。

STEP2.カテゴリーまたはブランド名の出品申請
「カテゴリー」または「ブランド」の出品制限解除ページへ進むと、過去の販売実績など条件を満たしている場合は、「出品を申請」ボタンを押すだけで、書類提出なしで審査が完了することがあります。
そのため、まずはワンクリックで解除できるかを確認しましょう。
ワンクリックで解除できない場合は、「商品の購入に対して、メーカーまたは販売業者が発行した納品書または領収書1通以上」の提出が要求されます。


要件に当てはまる書類なのか、チェックボックスに全て印がついたことを確認し、ファイルをアップロードします。
STEP3.連絡先を入力して送信
連絡がつくメールアドレスと電話番号を入力し、送信ボタンを押します。
Amazonの審査は通常、2~7営業日で完了します。
この間、追加書類の提出を求められることもあります。
セラーセントラルの「出品申請を表示」ダッシュボードで、定期的に申請ステータスを確認しましょう。
審査で重視されるポイントと承認を得るためのコツ
Amazonの出品許可申請では、提出内容の整合性が最重要です。
特に次の点で差し戻しが起きやすいです。
提出書類の信憑性と要件充足
書類が真正で改ざんがないことに加え、発行日が直近(目安:過去180日以内)であること、出品者名・住所、仕入先の連絡先情報が揃っていることなどが求められます。
記載情報の不一致(表記ゆれ)
申請内容と請求書の情報(出品者名・住所、商品名など)にズレがあると、審査が止まりやすくなります。
また製品コードが分かる形の請求書を用意する方が安全です。Amazon出品大学の動画においても商品名に加えて、製品コードの記載が推奨されています。
出典:Amazon出品大学「請求書承認の要件」
仕入れ先の信頼性
請求書に記載された仕入れ先が、メーカー・卸・正規販売店など正規流通として自然な取引先であることは重要です。
とくに有名ブランドの商品にもかかわらず、個人や実態が不明な相手の書類は、正規性を判断しづらく不利になりやすいです。
追加提出が求められるケースへの備え
申請内容によっては、商品の鮮明な写真、ブランドの販売許可書、安全性に関する証明などが追加で求められることがあります。
追加提出が出たときに手戻りしないよう、想定されるものは事前に準備しておくとスムーズです。
仕入れ先の検証可能性
申請時の書類に記載された商品の取引業者に連絡して確認する可能性があることが明記されています。
請求書には 連絡が取れる電話番号・住所(必要なら部署名/担当者) を明記し、仕入れ先側にも照会が来る可能性を共有しておくと安全です。
申請が却下された場合の対処法
却下理由の確認方法
申請が却下されると、Amazonから通知が届きます。
この通知には、却下理由が記載されています(まれに理由が曖昧、またはほとんど書かれていないこともあるようです)。
まずは通知文を丁寧に読み込み、どの項目が不足・不適合だったのかを正確に特定することが重要です。
よくある却下理由は以下の通りです。
| 却下理由 | 詳細 |
|---|---|
| 書類の記載漏れ | 請求書に必要な情報(仕入れ先名、住所、電話番号など)が不足している。 |
| 書類の不鮮明 | ぼやけていて、文字や数値が判読できない。 |
| 請求書の期限切れ | 180日以上前に発行された請求書が提出されている。 |
| 出品者情報の不一致 | 請求書に記載されている出品者の名前や住所が、Amazonに登録している情報と異なる。 |
| 取引先要件の不適合 | 請求書がメーカー/卸/販売業者として検証可能な発行元になっていないと判断される。 |
| 書類形式が不適切 | 見積もり請求書や発注書、小売業者の領収書は不可。 |
| 追加資料不足(要求された時) | 申請内容によっては写真・許可書・安全性関連資料などが追加で求められ、未提出だと止まる。 |
再申請の手順
申請が却下されたら、要件を満たす形に作り直して再提出します。
却下理由の分析
申請が却下されたら、まずは上の「よくある却下理由」の表を見ながら、どれに該当するかを特定します。
そのうえで、該当項目を1つずつ潰していけば再申請は作業になります。
とくに差し戻しの原因になりやすいのは、次の6点です。
- 発行日:請求書が180日以内か
- 一致:出品者名・住所がSeller Central登録情報と完全一致か
- 情報不足:仕入れ先情報/商品情報/数量が欠けていないか
- 判読性:ぼやけ・切れ・影がないか
- 書類形式:小売り領収書など「請求書として不適」な書類になっていないか
- 取引先の正規性:メーカー/卸/正規販売店として自然で、検証が成立する相手か
曖昧な表現の場合は、セラーサポートに問い合わせて、具体的な改善方法を確認することも有効です。
Seller Centralの表記に「完全一致」させる
再提出前に、Seller Centralの事業者情報を開き、氏名・住所表記を一文字単位で固定します。
請求書側は必ずこの表記に寄せます。
チェックするポイントは以下です。
- 全角/半角、スペースの有無
- 丁目・番地の表記(例:1-2-3 / 1丁目2番3号)
- 会社名の表記(株式会社の位置、略称の有無)
- 建物名・部屋番号
この「一致」がズレている限り、何回出しても落ちます。
請求書は「修正」ではなく「再発行」してもらう
却下後に自分で加工・追記すると、改ざんの疑いを招くリスクがあります。
仕入れ先にテンプレを渡して不足項目を反映した形で再発行してもらうのが最適です。
再発行時に、最低限そろえる項目は以下です。
仕入れ先(発行元)
- 会社名
- 住所
- 電話番号
- 可能なら部署名・担当者名・WebサイトURLもあると安全
出品者(あなた)
- Seller Central登録情報と完全一致する名称・住所
取引内容
- 発行日(180日以内)
- 商品名
- 型番・製品コード等(商品を特定できる情報)
- 数量
- 請求書番号
提出データは“綺麗なPDF”に作り直す
提出ファイルの品質で止まるケースも多いので、ここも作業で潰します。
- エクセルやワードファイルの場合はPDFに変換
- 端が切れていない
- 文字が拡大しても読める
- 影・傾き・反射がない
- 複数枚なら1つのPDFにまとめ、順番が分かるようにする
写真提出はブレが出やすいので、基本はPDFが安全です。
「仕入れ先の検証」に備える
Amazonが、請求書に記載された取引業者に連絡して書類を検証する可能性があります。
ここで止まると、こちらの書類が整っていても非承認になり得ます。
対策はシンプルです。
- 仕入れ先に「Amazonから請求書確認の連絡が入る可能性がある」ことを共有する
- 連絡が来たら、正規の取引である旨を回答してもらう
- 請求書には 必ず繋がる電話番号 を載せる(部署名・担当者があるとさらに安全)
仕入れ先側が無反応だと詰む可能性があるので、ここもやった方がいいです。
再申請(再提出)する
最後に提出前の最終チェックだけ入れます。
- 発行日:180日以内
- 出品者名・住所:Seller Centralと完全一致
- 仕入れ先:会社名/住所/電話番号が明記
- 商品情報:商品名+型番/製品コード等で特定できる
- PDF:切れ・ぼけ・影なし
全てのチェックが完了したら、改善した書類とともに再申請を送信します。
よくあるFAQ
- 申請書は、領収書やレシートでも代用できますか?
-
代用できません。
Amazonが求めているのは仕入れの請求書(invoice)で、小売りの領収書やレシート、見積もり請求書や発注書などは不可です。
- 請求書は「メーカー/卸」発行でないとダメですか?
-
はい、申請で求められる請求書は、メーカーまたは販売業者からの請求書が前提として扱われます。
個人取引や実態が薄い取引先は審査に通過しない可能性が高いです。
- 型番・製品コードは必須ですか?
-
必須ではありませんが、商品が特定できない請求書は不利です。
少なくとも「商品名+型番/製品コード等」で、第三者が見ても何の取引か分かる形に寄せた方が通りやすいです。
- Q. 請求書要件の「180日以内」は「購入日から180日以内」という意味ですか?
-
いいえ、誤解されがちですが、購入日ではなく「請求書の発行日」が180日以内であることが求められます。購入自体が180日以内でも、請求書の発行日が180日より前だと非承認になります。
また、「古い取引を、日付だけ新しい請求書で提出すれば通る」という話ではありません。
Amazonが見ているのは日付だけでなく、直近の正規取引として整合性が取れるか/取引先の検証が成立するかです。
基本的には、「直近180日以内の取引を示す請求書」を用意してください。
- 「理由がよく分からない却下」になります。どうすればいいですか?
-
請求書要件を満たしているつもりでも、理由が明確に書かれないまま却下が続くケースはよくあります。
こういう時は次のFAQのように全ての要件を潰すのが効果的です。
- 却下された時、どこを直すべきですか?
-
とくに差し戻しの原因になりやすいのは、次の6点です。
順番に潰していきましょう。
- 発行日:請求書が180日以内か
- 一致:出品者名・住所がSeller Central登録情報と完全一致か
- 情報不足:仕入れ先情報/商品情報/数量が欠けていないか
- 判読性:ぼやけ・切れ・影がないか
- 書類形式:小売り領収書など「請求書として不適」な書類になっていないか
- 取引先の正規性:メーカー/卸/正規販売店として自然で、検証が成立する相手か
- 再申請は何回でもできますか?間隔は空けた方がいい?
-
申請UI上は再提出できますが、同じ書類を連続提出しても結果は基本変わりません。
再申請の基本は 「落ちた理由を特定 → 書類を直す(再発行含む)→ 再提出」です。
一方で、「要件を満たしているはずなのに落ち続けたが、時間を空けて同じ内容で出したら通った」という話もちらほら聞きます。
これは公式に保証された方法ではないものの、こちら側で直せる点をすべて潰したうえで、それでも落ちる場合の“最後の一手”として試す価値はあります。
この方法を試すなら、1か月以上は空けてから再提出する方が現実的です。

