Amazon Vine先取りプログラムを利用すると、Vineメンバー(選ばれたレビュアー)が商品を無料で受け取り、レビューを投稿してくれます。
かつてはほとんど星5をつけてくれていましたが、最近では厳しい評価が増え、★1〜2のレビューをつけられるケースも出てきました。
では、Vineプログラムを利用する意味は本当にあるのでしょうか?
無料で商品を提供し、さらに登録料まで支払った結果、期待とは逆に評価を下げてしまう――そんなリスクを感じている出品者も少なくないでしょう。
そもそもVineレビュアーは商品を“無料でもらえる”立場にあり、自ら「欲しい」と思って選んだわけではありません。
そのため、実際の購入者に比べて満足度が低くなりやすく、より客観的、あるいは厳しめの評価をしやすいのでは?という懸念があります。
もちろんレビュー数を増やせるというメリットはありますが、実際のところ「レビューの数」よりも「レビューの質(評価の高さ)」の方が販売に影響するのが現実です。
そこで本記事では、「Vineレビューは通常のレビューより高評価がもらえるのか?」を検証するために、10カテゴリ・計100商品のデータを集計し、Vineと非Vineの平均評価を比較してみました。
明確な傾向が見られたので、Vineの活用を迷っている方は、ぜひ最後までチェックしてみてください。
検証方法:Vine評価と非Vine評価の比較
本検証では、Amazonで販売されている10カテゴリ×各10商品、合計100商品を対象に、Vineレビューと非Vineレビューの評価を比較しました。
カテゴリは以下の10カテゴリです。
- DIY・工具・ガーデン
- スポーツ&アウトドア
- ドラッグストア
- パソコン・周辺機器
- ビューティ
- ファッション
- ペット用品
- ベビー&マタニティ
- ホーム&キッチン
- 文房具・オフィス
各商品ごとにVineレビューの平均評価、非Vineレビューの平均評価を抽出し、カテゴリ別および全体の平均を算出しました。
なお、「Vineレビュー」とは下の画像のように「Amazon Vine先取りプログラムカスタマーによる無料商品のレビュー」と記載されているレビューのことです。

結果:Vineレビューと非Vineレビューの平均評価
各カテゴリでVineレビューと非Vineレビューの平均評価は以下のようになりました。
カテゴリ | Vineレビュー | 非Vineレビュー |
---|---|---|
DIY・工具・ガーデン | 4.35 | 3.95 |
スポーツ&アウトドア | 4.39 | 4.13 |
ドラッグストア | 4.32 | 4.10 |
パソコン・周辺機器 | 4.44 | 3.95 |
ビューティ | 4.55 | 4.20 |
ファッション | 4.37 | 4.20 |
ペット用品 | 4.50 | 3.97 |
ベビー&マタニティ | 4.59 | 4.22 |
ホーム&キッチン | 4.38 | 4.26 |
文房具・オフィス | 4.38 | 4.08 |
平均 | 4.43 | 4.11 |
なんと調査したすべてのカテゴリでVineレビューが非Vineレビューよりも高いという結果が出ました。
100商品の平均だとVineレビューは4.43、非Vineレビューは4.11と0.3以上も高いです。
商品単位でも82/100の商品がVineレビュー>非Vineレビューとなりました。
結論:Vineは基本的に“使い得”
今回の調査では、Amazon Vineを活用する価値が高いという結果になりました。
正直に言えば、私はもともと積極的なVine推進派ではありません。というのも、以前に明らかにターゲットではないレビュアーに悪い評価をつけられて、初速が崩れたという苦い経験があるからです。
しかし、今回100商品のレビュー評価を集計・比較した結果、非VineよりもVineの方が平均評価が高いという明確な傾向が見られました。
各カテゴリ10商品ずつということで、ある程度のバラつきが出るかと予想していましたが、実際には予想以上に一貫した“Vine有利”の結果となりました。
ここまで明確な差が出る以上、多少の偏りを考慮しても「Vineは使うべき」という結論は揺るがないと感じています。
もちろん、商品によってはVineが足を引っ張る可能性もゼロではありません。それでも、現時点では「基本的に使い得」だと考えるのが妥当でしょう。
今後も状況は変わっていくかもしれませんが、少なくとも今は毎回Vineを使うべきだと考えています。